息吹 テッド・チャン

単行本を積んでおくといつの間にか文庫落ちしているというパターンだが、昨今は文庫も高いので単行本でも同じか。 商人と錬金術師の門限定的タイムマシン?、バクスターのタイムマシンと同じ物を地球に置くというのはさすがに、、まあまあ面白いけど、新しい…

ステイト・オブ・テラー ヒラリー・クリントン, ルイーズ・ペニー

よくあるアメリカと核テロとの戦いを書く話なのだけど、主人公が国務長官で舞台は2021年、トランプ後のアメリカというのが面白い。元大統領との合作の本より格段に面白いのは相方が良いからか、ヒラリーの方が旦那より有能だからか。とはいえ小説としては細…

月は地獄だ! ジョン・W・キャンベル

名前だけ知ってた本、著者は有名だったが今は、、多分未読。ほとんど初の月探検で10人以上で出かけて、しかも2年も滞在して帰還用の宇宙船は出発後に後から作るとか、書いたのは50年だからこの時代の想像力ならこうなるのかという感じ。そして事故で月面サバ…

町の書店を国が支援するとか

あーなんでうちの業界は国が支援してくれないんだろうなあとか、こういう大きな政府が皆の望みなのかと思うと眩暈がする。なぜまたこんな無駄な事に税金をつぎ込むのとかと思うが、まあこの程度なら無駄遣いという意味ではまだ有意義なのかも。。正直支援す…

本を読もうとしてためらいを感じる所として、、

何故大量に本は買ってあるのに読めないのか、、時間がないのもあるけど ・そもそもシリーズ物の途中からだった、さすがにこれは無いので1巻から読むために今は読めない ・シリーズ物で途中の本が無い、プレミア価格になってて買えない・あいまいだけどある程…

銀河の間隙より ランドル ギャレット

ムカデエイリアンが地球に侵入して人を襲うみたいな映画でよくある話なのだが、潜入が発覚してから10年、事件を起こしつつ逃げ回り続け、それに対抗して人類は改造人間?なスーパーマンを作りだしたら、その双子の人類最高の探偵が出てきて、エイリアン捕ま…

突然ヒューゴー賞とか話題になって驚く

去年のあれがあれでという話だけど、まあ10年位前にも色々あって、本の内容より著者の属性で選び出した時点でもうどうでもいいというだけ。ただし、問題なのが翻訳で、昨今みたいな新刊の状況では、やっぱりヒューゴー賞受賞作というだけで翻訳されてるわけ…

スローバード イアン・ワトスン

日本独自の短編集。それなりに選んでるベスト盤とのことだけど、やっぱりバカアイデアな内容が多めに集まってるような感じ。面白かったのは、 超低速時間移行機、著者らしいタイムトラベルSFで、この本の中で一番著者らしいと思うけど、落ちも著者らしいのが…

オルガスマシン イアン・ワトスン

グロというかあれが私には厳しい描写が多すぎてこの本はつらい、普通に無理。1章のひどい展開が延々続くのに耐えられれば2章からはまあまあストーリーが動くのだけど、そっから先は駆け足で薄いので、1章のこれが書きたかったってことなんですかねえ。。あと…

存在の書 黒き流れ3 イアン・ワトスン

最後まで読んでの感想は、やっぱり日和ったなとしか。。私の期待が間違っていると言われればそれまでなのだけど、完全にジュブナイル冒険SFファンタジーになってるのがダメ。著者のアイデアSF作家なところはどこに消えてしまったのか。 2巻目で少し期待させ…

星の書 黒き流れ2 イアン・ワトスン

続いて2巻、そして明かされる秘密なんだけど、うーんジュブナイル向けSFファンタジーみたいな程度の感じで、SFとしてはこの程度の緩い設定じゃあ今の若者でも厳しいのでは。まあ、カ空間を利用してのアイデアは面白いというか、集合無意識の宇宙版?、精神の…

川の書 黒き流れ1 イアン・ワトスン

80年台に書かれたシリーズ物。当時流行していた、SFファンタジー3部作みたいな感じか。当時はこういうのが沢山書かれてたなあという印象があるので、あの変な著者でもこういのを書くのかという。やっぱり専業作家となれば生活の為に本を書かなければならない…

デクストロ2接触 イアン・ワトスン マイクル・ビショップ

先ずこのタイトルは何故こうなったのか、、悪いほうで有名な本という感じ。しかし珍しい日本人女性主人公高橋さんで、京都の三十三間堂が重要な場所だったりと、さすがに日本で教鞭をとってたと言いつつ、学生闘争時代で休校してる間に観光した経験が活かさ…

マーシャン・インカ イアン・ワトスン

火星のテラフォーミングに向かう宇宙船の話と、火星の土を持ち帰った衛星が墜落して覚醒したインカ皇帝が反乱を起こすという話、、また現実の拡張がされるのだけど、火星の土の微生物が云々よりも死中生でミイラなので、だいぶオカルト入ってきていて微妙。…

巨大ロボット物の翻訳SF小説

今世紀に入ってからか?わりとよく翻訳されてる印象があって、何冊か読んだけど、正直どれも外ればっかりなので、この手のロボット物は基本的に駄作であるという結論になりつつある。やっぱり日本の読者層なら売れるという安易な企画なんだろうな。。もう無…

ヨナ・キット イアン・ワトスン

著者の本の中では有名な奇書扱いの一冊。 まずクジラが会話していて、クジラの脳に人間を刷り込んでコンピュータになったりするのはともかく、宇宙背景放射を調査したら現実は幻だったとわかり、現実が崩壊するかもとか、銀河の衝突で消滅するとかで世界はパ…

エンベディング イアン・ワトスン

ほとんどの本が積んであるけど最後まで読み通したのが1冊も無いくらい読み難い著者の第一作。とはいえ最近の翻訳なので読みやすくなってるはず、少なくともサンリオのよりは。 最初の方はかなりわけがわからない内容だったが、中盤で宇宙人が出てきた辺りで…

バーサーカー星のオルフェ フレッド・セイバーヘーゲン

書かれたのが少し後年の短編集、主に70年台に書かれた物で翻訳はなんと90年なので割と新しいけれど、内容は特に新しい感じはしない。 前2冊と異なり、この本は統一感の無いばらばらなのだけど、もともとこのシリーズは割と適当なので、一応バーサーカーが出…

バーサーカー皆殺し軍団 フレッド・セイバーヘーゲン

長編といっても短編3連続な形式、限定タイムトラベル可能な惑星でのバーサーカーとの過去改変戦争ということなのだが、やってることは凄惨な戦争でもなく、ずいぶん人間に詳しいバーサーカーと人間の知恵比べみたいな話なんだよね。。戦争そのものは惑星の地…

バーサーカー赤方偏移の仮面 フレッド・セイバーヘーゲン

3冊揃ったのでまとめ読み、短編のいくつかは読んだことあるはず。 でこのバーサーカー、生命全てを破壊するだけの巨大戦闘宇宙船?という設定なのだけど、普通に会話するし捕虜は取るし、人間心理を狙った攻撃したりと割となんでもありで、単なる破壊機械と…

月の夜は暗く アンドレアス・グルーバー

これまでとは異なる単発物と思ったらこれもまた別のシリーズの1冊目だった。シリーズを順番に出すより売れるシリーズを探すために1巻目だけ順番に翻訳しようということなのか? でこのシリーズなんだけどキャラクターを立てる為なんだろうが、捜査官の性格は…

黒のクイーン アンドレアス・グルーバー

夏を殺す少女のシリーズとは全然違う、ゆったりとしたペースで、プラハの風景描写に力が入ってたりして同じ作家と思えない作風。全体にハードボイルド寄りで、殺伐とした感じ。 そういえば今や一般化したゴーレムはユダヤの伝説だったんだなあとか。この骨董…

刺青の殺人者 アンドレアス・グルーバー

前作は続編とか考えて無さそうな内容だったのでどう続けるのだろうと思ったが、3年後ということでなんとか成立している、ただ無理にシリーズにしなくても良かったのではと思うけど。なにしろ違う国の殆ど無関係な主人公2人を結びつける必要があるので、毎回…

夏を殺す少女 アンドレアス・グルーバー

同じ苗字のドイツ作家のアンドレアスさんだが、似てるような感じがあるのは翻訳のせいなのか、、2人の主人公で切り替えながら進むことでサスペンスな展開が上手い、テンポが良いというか、読んでいて勢いあってだれるところ無く進むので一気に読んでしまった…

神保町古書祭り

今年も行ってきた。昨年と違って某書店で古本が値引きがされていなかった為、今日行く意味がなかったのが残念。新品在庫処分は何時ものように売れない余りものばかりなので、やっぱりこの本売れなかったかというのが解るのが面白い。 そういえば今回用事があ…

突破口 アンドレアス・フェーア

前作もそうだったけどカットバックが細かくて空き時間に読んでると解り難くて仕方がない。まあそんな真面目に読む本でもないので適当に流してればいいのだが。 面白いのがドイツ国内の移動だけなのに飛行機使う所で、ミュンヘン~ケルンの移動なんて日本なら…

弁護士アイゼンベルク アンドレアス・フェーア

気にしてなかったので思ったより面白かった。弁護士物でのどんでん返しの連続で、ディーヴァーに慣れたせいかあれとは違うやり方していて面白い。ただ最後だけはせっかく冒頭に持ってきたのだからもう少し考えてあると思ったら案外素直で拍子抜けした。そし…

深海のYrr フランク・シェッツィング

最近映像化されたとかで、再販されていたので古いのを探してきて読んでみた。感想としてはまあまあの出来。力作というか凄い予算で作られた映画みたいな、なんでも入ってて凄いけど微妙というか。。面白いテーマで調査凄いし、物語も悪くないのだが、やっぱ…

イルミナエ・ファイル エイミー・カウフマン

小説だけど絵がいろいろある珍しいタイプ、横書きでメールとか報告書形式なので話が伝わり難いかな、、このやり方で上手くいった小説あんまり知らないのもあるけど。内容的には宇宙船のAI反乱でゾンビものなヤングアダルトもの。 しかしこのグラフィック、タ…

六つの航跡 ムア・ラファティ

巨大移民宇宙船で乗組員は全員クローンからの殺人事件という密室ミステリか?と期待させる冒頭から始まるのだが、なんか違うというか、そういうストーリーにならない展開で残念。 クローン再生で大人の体に記憶もバックアップ時点に復元可能な上に、DNA操作…