黒のクイーン アンドレアス・グルーバー

夏を殺す少女のシリーズとは全然違う、ゆったりとしたペースで、プラハの風景描写に力が入ってたりして同じ作家と思えない作風。全体にハードボイルド寄りで、殺伐とした感じ。

そういえば今や一般化したゴーレムはユダヤの伝説だったんだなあとか。この骨董趣味な登場人物にこの犯人というのは、なんというか趣味の小説という感じで、この路線では一般受けはしないだろうとしか。
そもそも犯人は何でこんな凝った連続殺人してるんだっけ?というか、美術品側も単なる巻き込まれで偶然で片付けられててそりゃないよとしか。。あと最後の展開は都合よくやり過ぎてて、まあ警察じゃないからOKなのかもしれないけどねえ。