六つの航跡 ムア・ラファティ

巨大移民宇宙船で乗組員は全員クローンからの殺人事件という密室ミステリか?と期待させる冒頭から始まるのだが、なんか違うというか、そういうストーリーにならない展開で残念。 クローン再生で大人の体に記憶もバックアップ時点に復元可能な上に、DNA操作…

某古本市に行ったのだが

2日間開催でまさか土日でなく金土だったとは。。 そして土曜日に行ったらお目当ての本は既に全部売り切れていて、いやあ平日の昼間から買い漁るのが居るとは、、普通に見つかるような本は全部売れ残ってる辺り、やっぱこういう本探している人間はみんな同じ…

最終審判の日 グレン クライアー

前世紀末頃に色々な媒体であった、世紀末の救世主でキリストの再臨とハルマゲドンというかなりあれなテーマの本なのだけど、これが予想外にちゃんとした小説になっていてびっくりした。この手の類似品は昔いくつか読んだけれど、こんなに力作なのは珍しいと…

怪物島 ヘル・アイランド ジェレミー・ロビンスン

これも南太平洋の孤島に漂着したら怪物がという小説なのだが、フラグメントと違って完全にB級路線に徹しており、科学の補強も何もなく、アクションシーンに怪物との闘いが詰まった内容で、旧日本軍で731な人体実験キメラという設定は珍しいかもと思うが、全…

フラグメント超進化生物の島 ウォーレン・フェイ

南太平洋の謎の島に進化から取り残された怪物が~みたいなB級映画な内容と思って読み始めると、まさにそのまんまな内容なのだが、案外に科学方面を真面目に書いていて意外というかそこは好印象。 適当なモンスター、パニック物にしないという意思は感じると…

ターゲット・アメリカ スコット・マキューエン, トマス・コールネー

前作の続き物、それなりに現実味があるアフガニスタンから、アメリカテロにになって核爆発するよくある展開へ。けどアメリカで核テロというけどこんな感じになるとは思えない、、リアリティが大分下がってる感。そして前作の良いところが大分無くなっていて…

スナイパー・エリート スコット・マキューエン, トマス・コールネー

よくあるタイトル通りの小説。終盤の展開は最後まで一気に読むくらいには引力あったし、普通に読めるのでまあまあ良い分類。小説としては背景側の登場人物が多すぎて微妙に解り難いくらい?、翻訳もまあ普通。内容的には命令違反な違法作戦というのはどうな…

雪嵐 ダン シモンズ

続いて2作目、前作で慣れたからか、著者も書きなれたのか、普通に面白く感じるようになってきた。途中すっ飛ばして進む展開も違和感を感じさせなくなってきて、複数のプロットが絡まって進んでいるのも良い感じ。モラルの段階の話とか、ここでそういう話する…

鋼 ダン シモンズ

珍しいシモンズの普通小説、前に読んだダーウィンの剃刀と同じ路線というか、一応私立探偵物だが、大分殺伐とした内容。 しょっぱなから銃の蘊蓄が始まって、またかと思ったけどそれ以降はそうでもなかったのでちょっと安心した。 で、内容的にはそんなに複…

悪魔の赤い右手 殺し屋を殺せ2 クリス ホルム

普通に終わった前作からの続編、売れたから続きを書いたみたいな展開なのでダメなんではと思ったが、普通に面白かった。前作より良いかも。全体に軽くて薄い感じは変わらないけど、テンポが良いというか、展開が早くて二転三転するところは素直に上手と思う…

殺し屋を殺せ クリス ホルム

殺し屋に狙われている人物を助けるために殺し屋を殺す主人公が別の殺し屋に狙わるという、まあまあ珍しい設定、リアリティ控え目ならこのくらい無茶な話もありか?まあまあ面白いかなあ。。と思ったらタイトルの殺し屋を殺すシーンは直ぐに終わってしまい、…

放浪惑星 フリッツ・ライバー

放浪惑星が出てくる本を読んで、そういえばこんなタイトルの本もあったなと読んでみる。一応これヒューゴー賞も取ってる本なので悪くはないはずだが、、 謎の放浪惑星が地球付近に突如現れて月が崩壊、地球も大地震と津波でというあたり直撃しないけど十分デ…

地球最後の日 フィリップ・ワイリー、エドウィン・バーマー

まだ発掘される彗星破滅物。30年代に書かれた本なのでかなり古典でこの手の小説の元祖らしい。でもこの本では彗星ではなくて、地球の何倍も大きい放浪惑星がやってきて地球を破壊する展開で、まあ彗星が地球に激突するという発想自体が無いころの話なのでそ…

神の鉄槌 アーサー・C クラーク

クラークによる彗星破滅物。実はこの本こそが例の映画の原作らしい。とはいえ映画とは全くの別物で、それこそ彗星が地球に飛んでくる位しか共通点がないのが酷い(笑 内容は短編をクラーク未来史で薄く引き延ばしたものという感じで、あの辺の世界観を違和感…

悪魔のハンマー ラリイ・ニーヴン、ジェリイ・パーネル

多分未読、ニーヴン、パーネルの一般向け彗星破滅物。 よくある彗星が落ちてくる話なのだが、この本は迎撃も何もなくて、なすすべもなくそのまま落ちてしまった後を書くのがちょっと違うところ。まあ核爆弾で彗星を迎撃するというのは実際現実的でないので、…

シヴァ神降臨 グレゴリイ ベンフォード、ウィリアム ロツラー

悪魔のハンマーを読もうと思ったが、その前に類似品のこっちに手を出してみる、こちらは評判の悪いほうだったような?、ただベンフォードなのでそんなに悪くないはず。話自体は映画とかでさんざん出ている巨大彗星が地球を直撃して云々というあれで、核爆弾…

深夜プラス1 ギャビン・ライアル

多分大昔に読んだはず。新訳版があったので読んでみた。内容は全然覚えていなかったが、シトロエンの油圧とかモーゼルとかの小物がそういえばあったなあという感じ。 この一人称な書き方がハードボイルドという感じで、今読むとアクションシーンも交渉事も少…

超音速漂流 ネルソン デミル, トマス ブロック

昔評判良かったような、買ったのは最近だからか改訂版だった。 映画とかでよくある航空機パニック物で、ハイジャックなり事故でトラブルを起こした飛行機を乗客と地上で頑張って帰還するという良い話が普通だが、この本の場合は素人パイロットの主人公以外が…

鏖戦/凍月が新発売で売っていたが、、

なんで今更と思ったらグレッグベア追悼記念だったのね。ベアの本は90年代は翻訳されてたけどそれ以降は全く出なかったなあという感じ。そしてハードカバーとはいえこの厚さで三千円越える値段は凄いな、見たところ内容的には新訳ではないようだし、両方とも…

血は異ならず ゼナ・ヘンダースン

ピープルシリーズ2冊目、というかこれで終わりで、あと最近著者の短編集が別に出ていたらしいので探す予定。ピープルシリーズの未訳もあるらしいのだが、今さら翻訳されることは無さそうなのが残念。 この本は短編集だが前作からの続き物なので前作から読ん…

果てしなき旅路  ゼナ・ヘンダースン

多分既読だが全然覚えていない、ピープルシリーズの1冊目。一応宇宙から流れ着いた宇宙人の子孫という設定はSFなんだけど、超能力というよりほとんど魔法なので今ならファンタジーの範囲か。50年代に書かれた短編集で、スランとかの迫害された超能力者テー…

第四の扉 ポール アルテ

密室館物で降霊術でというクラシックなミステリ?、読み始めた理由は薄い本だったからというのがあれだが、、うーんまあ微妙。途中で実は作者の創作でした、、からの回答書いてからのさらにどんでん返しが続くけど、最後の方はかなり強引かな。登場人物の説…

カルカッタ染色体 アミタヴ・ゴーシュ

普通小説だけどSFの賞を取った本。マラリア研究の歴史を絡めた虚実な展開が面白い。歴史上の事実を残したまま色々する本は沢山あるけど、この本のテーマと内容はかなり変わっていて、さらにインドでカルカッタなのもあって目新しい感じ。 ただクラーク賞を取…

明日プラスX ウイルスン・タッカー

こちらは「静かな太陽の」より書かれたのも訳されたのも20年近く前だけあって昔の小説だなあという感じ。内容も翻訳含めて、この時代の小説らしくて、最近だとヴォークトの連作がこんな感じだったかな。なんというか、こういうフォーマットのSF小説が量産さ…

静かな太陽の年 ウイルスン・タッカー

タイムトラベルものだっけ?くらいで、多分未読。政府が現在の政策を検証するためにタイムマシンで未来を観察に行くというのは、なかなか変な考えで面白い、いやタイムマシン出来たらもっと他にやること幾らでもあるだろと(笑。政府の予算だからって大統領…

本は完結してから読もう派

私はなるべく完結してから読む方かなというか、そもそも古い本ばかりなので既に完結しているというか。。現在進行形のシリーズものも読んでるけれど、年単位で空くと内容を忘れてしまうので読み難いんだよね。読む前に前の巻を読み直したりするのが当たり前…

ロスト・ガールズ アンドリュー パイパー

ミステリだと思って読み始めたが、実はホラーだった、、まあいいか。基本は法廷もので弁護士主人公なんだけど、これがなかなかのダメ人間設定で、薬で色々駄目になってて現実感覚も危うく、幻覚なんだか現実なんだかあいまいな話のなかで大昔のホラーみたい…

フォーリング 墜落 T・J・ニューマン

かなり最近の本で飛行機ハイジャックもの。 良いところは現代を舞台にハイジャックを書くとこうなるというところはそうだが、逆に言うとネットがあっても古典的なハイジャックの範囲から出てないというべきか。駄目なのは全体的にいまいちで、粗が目立つし犯…

渚にて ネヴィル・シュート

50年代に書かれた人類終末ものの古典。多分未読、昨今は現実味を増しているので読んでみようかと。本は最近出た新訳版。 あらすじは有名なので、なんとなく核戦争後に残った原子力潜水艦が世界の終わりを、、みたいな話だと思っていたが違っていて、せっかく…

三体0 球状閃電 劉 慈欣

マーケティングのためにこのタイトルを付けるというのはどうなんだ。おかげで三体Xから続きで読んでしまったが、これが予想外に良い出来で、個人的には三体よりこの本の方が面白かった。 やっぱり現実世界を舞台に少しの科学を追加するくらいがちょうど良い…