三体0 球状閃電 劉 慈欣

マーケティングのためにこのタイトルを付けるというのはどうなんだ。おかげで三体Xから続きで読んでしまったが、これが予想外に良い出来で、個人的には三体よりこの本の方が面白かった。

やっぱり現実世界を舞台に少しの科学を追加するくらいがちょうど良いのかも。量子論の使い方も簡単な範囲でまとめられてるし、三体も1巻目はともかく未来な2巻目以降は粗が多すぎだしね。
あと直前に三体Xを読んで、この作者でも良いかなとか思ってたけれど、やっぱり本家の特徴的な登場人物の描き方の方が凄くて、この激しい登場人物ばかりの物語でないと駄目だと思った。科学面でもXの方が頑張ってると思うが、この本の範疇であれば全然問題なかった?(マクロ云々はまあ、、)
ただ、このタイトルの害悪なところとして、せっかく現実的な展開で読んでて面白くても、どうせ三体のあれが出てきて全部ぶち壊しになるんだろうなと疑ってしまい、
どうもいまいち信用できなかったのが残念なところ。三体との関連性なんてアピールしたのは大失敗だと思う。三体がダメだと思った人にこそ進められる本だと思うのだが、それでも既存読者向けに売った方が売れるということなのか。

そして戦争が書かれるのだけれど、うーん中国側から書くと戦争ってこんな認識なのかね、ウクライナ以降に翻訳されたのが不味かったか、、今や戦争始める側は中国だと思われてるご時世なので。