静かな太陽の年 ウイルスン・タッカー

タイムトラベルものだっけ?くらいで、多分未読。
政府が現在の政策を検証するためにタイムマシンで未来を観察に行くというのは、なかなか変な考えで面白い、いやタイムマシン出来たらもっと他にやること幾らでもあるだろと(笑。政府の予算だからって大統領の再選とか共和党がとかで、さらにベトナム戦争中の設定なので戦争で予算がと愚痴るシーンあったりする始末。

まあタイムマシンなんだけどかなり限定的で、狭い範囲にしたところがこの本の上手いところなんだけど。

そして黙示録の原典となる文献を研究した考古学者にして統計学者にして未来学者な主人公がまたやる気なくて、紀元前の文献の書かれ方がの云々とか、水着のおねえちゃんがどうのこうのだったり、肝心のタイムマシンが動くまでが長い長い(笑

なんだけれど、この始まる前のディテールが良くかけていて、細かい描写は良いから本筋と結論を見せてくれと思う本と、このぐたぐたな展開が面白いと感じる本があって、この本は後者なので読んでて面白いんだよね。何が違うんだろうか不思議。

雰囲気としては10月1日では遅すぎるがこんな感じだったかな。あそこまで凄くないけど、この本が最近再販されたのもわかる。埋もれるにはもったいない本。

あと思うのが、本の書き方というかフォーマットがあって、売れる長編小説の書き方で書かれた本が特に最近は多いのだけど、この本はその辺型破りなので新鮮に感じるのかも。