暗殺者の潜入 マーク・グリーニー

前回の終わりからどうなるのかと思ったけど、安易にCIAスパイ編が始まることも無く、フランスというかシリア編になるわけだが、今回は2か所の話が交互に書かれてて主人公が居ない方がどんどんダメな展開になるのが面白い。無能に見えない程度に普通な登場人物という感じ。まあこの主人公有能すぎてストーリー展開から度々捕まるシーンがあるけど微妙に不自然だしね。。

今回は特にオープニングから1週間前に戻っての話なので、どういう展開でこの結末に行くのかなと考えてると、これを逆手にとって引っかけに使うところが上手かった。ただ、実際にこのピンチなシーンに来ると、例によってゴリラが暴れてるみたいな力業になるのが難だが、、

で、このシリアだけど登場人物の名前が少し違うだけでほぼ現実な状態なわけだが、これを小説のネタにされるシリアの人がどう思うのか気になる。

あの辺の問題はアメリカのやり方が不味かったところもかなりあるんじゃないの?、それをこんな娯楽小説のネタにしてしまって、そして主人公がついにやってしまうわけだが、、現実に今生きてる人間なわけで、第二次大戦ものならともかく現実の今の問題についてこれを書いてしまうのはどうなんだろうと思った。まあスパイ小説ではあるあるなんでしょうけれど。。