暗殺者の悔恨 マーク・グリーニー

突然一人称で主人公が語りだすので違和感がすごい、コナリーでもあったけど、この手の実験はシリーズ物では普通なんだろうか、まあ慣れれば良いだけか。

この巻は人身売買ネタか、まあこの手の定番ではあるけど主人公にはあっている感じ。とはいえ周辺被害は今までも普通にたくさんあったのではと思ってしまう。

しっかし暗殺からの犯人あてで、いきなりグレイマンに違いないとかバレてしまうのは適当過ぎない?そりゃあ著名人とか国の偉い人ならともかく、引退した独裁者やったくらいでどうなのかと。。この小説のリアリティのラインがまたやばいことに。

ただ、この無鉄砲で無理な展開が、それ故の危なさがあって次が気になるのは確かで、特にこの巻は孤立無援感が強く安心感を感じる要素が薄いので余計にそう感じる。前の方のメキシコ編もそうだったけど、スパイ組織よりも一般人な世界でのストーリーの方が話に入りやすいのか、こういう展開の方が楽しいと感じる。その後も地味な暗殺でなくてヘリで襲撃で銃撃戦という派手な展開で、馬鹿っぽいけどこれで良いんだよというか。まあマンネリを避けるためにはありか。

今回はボスニアからだが、まああの辺ならこんなに錆びれてるのかもねで、そういえばヴェネツィア行ったのにあの地形を活かしてないのが残念。