プロジェクト・ヘイル・メアリー アンディ・ウィアー

評判なのかネタバレがどんどん見えてしまうので、仕方なく直ぐに読むことに。。
と思ったら帯でネタバレしてるし、なんなら冒頭の図面もわかりやすいけどうーんと言う感じ。

内容は思ったよりずっとファーストコンタクト物で(下巻の帯でばらしてるからこの位は)、その辺のお約束は普通にあるけど、あれが大分人間よりな感じでリアリティ重視という感じではなくて、普通のバディ物みたいになっていくのは真面目にとらえると微妙。うーんまあ、この明るい作風で書きたいところはそこではないという事か。

確かに科学と実験で問題を解決する小説で、その問題も読んでいる間はまあまあ違和感無く進むのだけど、けどやっぱりもっと他に重要な問題が沢山あるような、、なんというか、そういう風に上手くいくの?と、なんでこの問題が出てこないの?が交互に出てくる感じ。

とはいえ頭の悪い登場人物がほとんど出てこないので、その辺はストレス無く読めて良い。冒頭の記憶喪失も読み進める為に上手い仕掛けだと思う。科学、実験部分も普通の人向けに重すぎず、とはいえ略し過ぎずに小説として適度なバランス感を感じる。

ただ、翻訳でワオとかどうどう、とか頻発するのはうーん若者言葉?、全体に軽い感じでこの作風が合わないのは自分の年のせいか。

あと終盤はもっと凄いところに行くのかなと思ってたけど、普通に終わらせていて、インフレ感無かったがこの位の方が良いかもね、ただ続編が出たら微妙。

色々あるけども、人にお勧めできるSF小説は今ならこれかなとは思う。難は過去部分で補ってるけど地に足のついた感じが薄いのと、ハードカバー上下のこの値段か。