ロックイン 統合捜査 ジョン スコルジー

近未来警察物。コロナのロックダウンではないロックインされた人間によるリモートワーク?世界がおもしろい。このアイデアは珍しいのでは。

コンピュータ関係は古いサイバーパンクに近いのだが、この部分だけが強調されていて、独特な捜査方法になっている。リモートワークな警察がこのまま進めばあるいは将来こういう世界に、、まあロボットボディは無理だろうけど(笑

全体にあっさりした感じの展開で、主人公の性格も昨今のミステリと比べるとすごく薄いのが印象的、最近のミステリは主人公が濃いからねえ。
ただ人間の脳にニューラルネットワークのハードウェア入れてしまって、OSSみたいにパッチの真贋をハッシュで入れるとか怖すぎ、いやいや対人間でそんなって、サンドボックスなんて飾りだって、ソフトウェアの世界では半分はテストですよとか言いたくなる(笑

そんなSFアイデアに満ちた小説で、凄く面白くなりそうなのだがあんまりそうならずに終わってしまうのは、、舞台を活かせてないから?それとも狭い範囲で合わせ過ぎたか、というか、この何でも出来そうなな世界観での犯罪について、変に不自由なところが気になるからか。
登場人物もあれこれ便利に使われ過ぎてる感じがするし、最後の方の落とし方もうーんという感じで、全体に話の展開のさせ方が上手くないというか。
まあこういうSFミステリは希少なのでそういうの探してる向きには悪くは無いかもね。