座席ナンバー7Aの恐怖 セバスチャン・フィツェック

もうこれが著者の本が翻訳される最後かもしれないのでもったいなくて読まずにとっておいたのだが、諦めて読むことに。
飛行機ミステリは映画だとよくあるけど小説は珍しいか?、でもこれいきなり飛行機恐怖症に墜落事故に誘拐での脅迫から著者おなじみのサイコ心理学と、100ページもいかないうちにもう満腹です。
で最後の方、時間軸でのリアルタイムでは、実はXXXでこれまでの追体験になっててYYYのところ、これでここからもう1回ひっくり返すのかと思ったらそんなことなくて、そこが凄くもったいないと思ったのは私だけかな。。
全体的には無茶な展開でも上手く収めていて上手いと言うべきか、しかしいつものサイコ心理学で強引にやってしまったなという感じで、前作の豪華客船ではこの方向性に行かなかったのが良かったと思ってただけに残念。この手口は多用されるのはあんまりなあという感じがしてくるんだよね。。

あと、登場人物が微妙で、特に主人公がいつものより弱いので、このページ数だから仕方ないのかもしれないが、もうちょっと何とかすべきだったのでは。まあ著者の翻訳本全部読んでる人ならいつもの感じというだけなんだけど。

ああでも、こういう変な話?をミステリなスリラーで一気に読ませる作者は貴重なのでなんとか翻訳が続いて欲しい。。