iPodがイノベーションで云々について

日本メーカにはできないイノベーションで云々とかほめる論調を昔よく見たが、
ああいう既存ビジネスを破壊するものについて、誉めるのはどうなのかと思う。
途中からオンライン販売を始めたものの、実際のところCD時代以上に伸びてるとは思えない。
当然の事だが、音楽の違法ファイルの割合は圧倒的に多いだろう。
iPodが成功したのは、単純に政治的な力により、訴えられるコストに耐えられたからだと思う。

なんというか、デジタルの技術で、過去のビジネスモデルを破壊して、自社のハードで儲けを作り出す
モデルは、ソフト市場を破壊して、小さなハードの売り上げを狙う縮小再生産なので、有効ではあるが、
全体のパイを小さくしているだけだ。
で、今後この作戦が狙えそうなビジネスはといえば、、、もうあまり無さそうだ。

というのは、万能コピー機械であるパソコンが何でもやってしまうため、専用ハードウェアの魅力が
少なくなってしまっているからだ。アマゾンのアレにしても、パソコンに勝てるかどうか、かなり怪しい。

しいて言えば、携帯が閉じたモデルで金を取る仕組みを作っているので、これを壊して、金の掛からない
携帯を作れば行けそうだし、スマートフォンまさにそのものなのだが、今のところキャリアの支配力も
あって、野放しにはならなさそうだ。

そういえば携帯では、日本であるようなリッチコンテンツで金を取る仕組みは世界では珍しいので、
このモデルを輸出で設ける作戦もありだとか、高機能携帯が売れればリッチコンテンツで、、とか
夢を見たくなるが、高機能携帯が出れば真っ先に違法コンテンツ花盛りになるだけだと思うので、
コンテンツ屋さんは大変そうだ。
ならば、違法コンテンツやり放題の高機能携帯を作れば世界で売れるんではと思うが、これはどうかな、、
アジア市場向けになら、大いに売れそうではあるが、日本で使われると困るので、やはり無理か。