FREE クリスアンダーソン

途中までは読んだが、やはり20年デフレで暮らしている日本人は反対派にしかならないだろう。
実体経済はインフレするが、デジタルは限界コストが無いのでデフレする云々を読むと、まさに
バブル世界の人間の意見にしか聞こえない。
なんというか、フリーの世界は2通りあると考えていて、裕福な人のフリーと貧者のフリーというか、
裕福な人のフリーならば、世界はフリーであってもインフレするので上手くいくとは思うが、
貧者のフリーは社会全体を縮めるデフレをもたらすだけなので、全て共倒れになって市場が消滅
する結論で終わると見る。
未だ読み途中なので不明だが、後半に海賊版がらみで中国の事例がでるようだが、アジア圏の人と
付き合うと思うのは、フリーモデルは彼らには通用しないという認識になる。別に貧者のフリー
だからというわけではなく、徹底的な実利思考というか、合理性を追求していくなかで育っている
と、裕福なフリーモデルが期待される、ある意味遊びの部分?というところが育たない、というか、
合理性そのものに価値を見出す世界観が出来上がってしまうのが原因だと思っている。

とりあえず、読了後に印象が変わるかもしれないが、現在のところでは、欧米人も10年単位で
不況のデフレ世界を暮らしてみればフリーが成り立つ世界の前提というところがわかるのではと思う。

ただ、世界全体ではフリーが成り立つ国と、フリーが成り立たない国の2種類がある必要はあって、
フリーが成り立つ国でフリーなコンテンツ?が流出してくれないと、フリーが成り立たない国が
困ると言うのもあるので、世界全体ではフリーが成り立つところがあるのが望ましいかというか、
フリーが成り立たない国ばかりでは、やはり困ったことになりそうだとも思う