ゴールデン・フリース ロバート・J. ソウヤー

主人公がHAL側になっての殺人事件もの?これは珍しいパターンか。
しっかしこんな人間臭いAIというのはどうかと思うが、こうでないと話が進まないからこの本ではやむを得ないか、もっと非人間的なAIの話にすると、話の語り手に難があるし。
ソウヤーの本はあんまり合わないなと思っていたが、この本は思ったより良かった。細かいところは大分荒いけど、そこそこ上手く出来ていてこれが第1作とは思えない出来。
そもそもへびつかい座ホットラインみたいなネタでひっぱっといてこの落ちかという感じだし、伏線無しに地球側の展開は変じゃないかとか、雑多に盛り込まれた話の整合性に難があるので大分目をつぶる必要があって、1万人も積んでるバサードラムジェットで恒星間旅行なのにたった2年で帰りたいとかある意味微笑ましい?けれど。。まあその辺ごっちゃにまとめても読める小説を書けるのだから凄い。

ただ最後もう1回ひっくり返すべきだったと思うけれど、ここで終わっていたからこそ何とかなったという感じでもあって、宇宙人やってたら収集ついたかな。。