特捜部Q 吊された少女 ユッシ・エーズラ・オールスン

5巻がわりと面白かったのだが、この巻はまたも悪役がうーん、この手の怪しい宗教ネタは飽きたというか、もう文を真面目に読む気になれないんだよね。
とはいえ、大体の構図は最初の100ページくらいで固まるのに、そこからこの分量を読ませるところは上手い。あちこちひっくり返して進む展開は本当に読んでて面白い。
まあパターン化が進んできていて、未解決事件捜査のはずなのに、今時点での犯罪捜査になってしまったり、犠牲者の命が今直ぐに危ない状態だったり、シリーズのお約束感もあるうえ、もちろんまたも2人そろって気絶させられるシーンを読んでしまい笑うしかない。さすがにわざとやってるよねぇ。
最後は、とりあえず後腐れなくあれこれ殺して終わりにするのはあんまりどうなんだと。最後に出てくる手紙も、こういうの昔あったなあという懐かしい感じ。
関係ないが、本を読みながら地図を調べたい私のような人間には、この翻訳でのカタカナ地名がやっかいで、googlemapだとまず引っかからないのがネック。後書きで参考にしたとあるけど、全然見つけにくくて不便。せめて巻頭に地図くらい付けてくれても良いのにと思う。