マーダーボット・ダイアリー マーサ・ウェルズ

2年連続ヒューゴーネビュラというすごい評価の本。
翻訳のせいなのかこの文体のせいなのか微妙に読みにくさは感じるが、この拗ねたAIボット主人公は新しい。AIの自意識の問題がこんなに軽く扱われて凄いなというか、ボットとか普通にAIの人権とかこの世界はかなり緩くて、細かいところはどうなってるの?感がある。特にモラル的な面で、このレベルのAIを使役するのは大丈夫なのか?というのが、、

ストーリーは初めの掴みが弱いと思うけど、さすがに面白いのだが、面白さのところでこのロボットと人間の考え方について、割と紋切り型な感じ。
あと、上下冊で中編4つのシリーズだけど、展開にあんまりバリエーションが無くて狭いかな。この主人公でこういう役回りだからそうなのかもだけど、これ続編は違うのかな。。

とりあえず主人公ボットの能力が高すぎてやばい。戦闘性能じゃなくてハッカー的な性能が凄すぎて、普通の量産型警備ボットにこんな機能付いてたら世の中なんでもありでは?、主人公は特別製でもなんでもないはずで、統制モジュールとやらが無いだけでこんな高性能なのはまずいんでは、、

あと微妙なのは表紙絵。この主人公もっとロボットしてるのかと思うのだけれど。