北京から来た男 ヘニング・マンケル

これは、、これをミステリ扱いで売るのはどうなんだという一冊。
作者は著名なのだが、この本は明らかに失敗作だと思う。
まずミステリでないのはまあ良いとしても、中身がほとんど現代中国なのが問題で、やっぱりこの辺ともなると日本の読者が読むに耐える内容を書くのは無理だよねという感じ。
作者の思想がもろに出てくるのもまあいいですけれど、納得がいかないというよりも根本的に勘違いして書いてるとしか思えないのが辛い。
とはいえ、やっぱり現代の国際情勢なんてものを扱うのはかなり難しいのだなと思うし、その辺歴史物に逃げないのは良いところ、なのかもしれないが。。
あと、この言葉は使いたくないけれども、まさにご都合主義としか言いようがない展開の数々、物語として根本的に萎える。