紙の動物園 ケン・リュウ

著名な短編集。結構以前に買ってあった本。

著者の略歴を見る感じ、今の作家だからか、中国出身だからか、まあ翻訳のせいもあるけど日本の作家が書いたかのように感じて、翻訳ものらしい違和感が少ないので読みやすいのだが、いかんせん自分には現代過ぎて、SFというより普通小説な感じが強く、そういう本を読みたいわけではないので、そこが好みと外れている感。

全体的に上手い小説だと思うけど、その上手さが違う方向というか、、特に有名な表題作とあといくつかの展開は、小説として個人的に好きになれない話なのが難。
現代テーマが多めで、うーむと思ったら古い世代宇宙船ネタが出てきて驚いたが、この辺の古いSFネタに関してはわりと昔のパターンな感じがして、あんまり新しい感じがしないかな。

あと、東アジアの現代史がもろに生で出てきて、その辺も微妙な著者解釈なのがちょっとねという感じ。