ワープする宇宙 リサ・ランドール

積読本を試してみるつもりで手を出してみた。
電車内で軽く読むつもりが一ヶ月近くかかる始末。この本は当時のベストセラーなのだが、これを最後まで読み通した人はどのくらい居たのだろうかと疑問に思う程の難解さ。数式が出てこないとか、わかりやすい喩え話とか、ありがちな初心者向けの体裁をとっているが、全然遠慮のない内容で、この手の本を何冊か読んだ程度でははっきり無理としか思えない。更に問題なのは主題の余剰次元の部分が最後まで登場しないことで、おまけにその章の分量が少なめなのも不満。
個人的に不満なのは宇宙論との関係部分が欠落していることで、たしか別の本だとこの辺を補足した内容があったはずなので、こっちにも補足があると思っていて肩透かし。
残念なのはこの本が書かれた頃はLHCにかなりの期待が掛かっていた頃なので、今となってはうーむというのもある。