恐怖の存在 マイクル・クライトン

珍しい積読本。クライトンはあんまり読んでないはず。
この本が悪い意味で有名な地球温暖化に反論するもので、あの頃はこれが世界的に重要だったのだなぁとか思う。今となっては忘れられたとまでは言わないが、もっと重要な問題がありすぎてこういう長期的な話は後回しだろう。
小説としては一般向けに書いてるので、エンターテイメントというか映画みたいな展開で、その辺に著者の主張を混ぜる、、というのが腕の見せ所なのだが、いまいちエンターテイメント部分のできが良くなく、まあこういう話を書くとこうなってしまうのか、それとも晩年の作なのでこんなものかという内容。
個人的に一番ひどいと思ったのは後書きの優生学のくだりだったりして、時事ネタに絡んだ小説は読む次期が大事という当たり前のことを実感する。