ソラリス スタニスワフ・レム

国書の単行本を積んでいたもの。多分初読。

著名な作品なので名前だけは知ってて、あの手のファーストコンタクト物のはしりとくらいに思っていたが、読み終わってみると全然凄いレベルの小説で、もうなんかその辺の読み捨て本とは格が違うというもの。

でもまあなんか、作者の伝えたいところが中途半端というか、ファーストコンタクト物なのに、実質ほとんど終わったところから始まるし、やたら細かいディティールに拘る割にはそれが効果を生んでないように思えるし、そもそも物語の進展があってないようなところが問題。

後書きで映画2作と絡めて書かれているが、著者の思いと違って映画の方が物語として上手くかけてると思う。陳腐なストーリーになるのは仕方ないが、小説版はこれで言いたいところが書ききれていないと感じる。