魔王の足跡 ノーマン・ベロウ

大昔の小説かと思っていたが、そこまで時代物ではなかった、かなりのマイナー作品。

なかなか大げさで古典的な展開で、不可能犯罪に挑むのは面白いし、微妙なオカルトも悪くはないのだが、根本的なところで反則しているので、個人的にはこの手口はいまいち。

また、全体にやたらと細かいところが重視されてて、それが不可能性を強調しているのだろうけど、こだわり過ぎててあんまり上手く伝わっていないトリックが多かったり、やっぱり幻の作家はそれだけの理由があるものだと思ってしまう。