インドでの開発は何故上手くいかないか

nikkeiのネットで連載しているインドIT最新記事が面白い。
今までの論調から180度転換し、ある意味インドでのオフショアはダメだとまで書いている。
今まで誉めすぎたので、そろそろ下げないと現実味がないと考えたかとも思うが、
それなら、今までももう少し実直に書くべきだったろう。

自分の経験では、インドが盛り上がるのはこのままでは無いなと見ている。
単純に人月単価がさして安くないのと、不況で(笑)国内の単価が下がっており、
今の状態では現実的なメリットが非常に少なくなってしまったからだ。
このデフレ傾向は当分続きそうであり、逆に中国インドの単価値上がり傾向は
はっきりわかるので、このままではオフショアの方が高いという話になりかねない。

他に、インドのオフショアは、他の国と違い、単純なコストだけでなく、高度な
人材が多いから云々という話も聞くが、そんな人材は日本向けの仕事などしてくれないし、
そのうえやたらに単価が高く、そもそも高度な仕事とは何?というレベルなのが現状だ。

なので、インドの人材を使いこなすような仕事を求めたら、もはやそれは日本のIT企業の
今までのやり方を全部捨てて、欧米スタイルを全面導入すれば可能になるとは思う。
もちろんそこでの一番の障害は、これを使うユーザで、欧米圏の使いにくく信頼性の無い
システムをどこまで我慢できるのかとか、かつて何度も叫ばれた情報産業の革命は
今となっても全く起きないところを見る限り、まだまだ無いだろうと思う。