まだなにかある パトリック ネス

これでパトリックネスの翻訳本は追いついたか。

YA物だが、著者の本は期待通りの良い出来ばえ、ただ、怪物はささやくを読んだ記憶が新しかったので、それに類似してるところは見えてしまうのが問題。

あと、途中でSFディストピア方向に振れていって、映画のようなアクション展開になったりするのは児童文学ねらいな前作とYA向きの本作との違いなのだろうが、それ故にいろいろ安っぽく見えるところがあるのも微妙。

一番困ったのが最後で、伏線を使って最後のどんでん返しが来るかと待ってたのにあの終わり方というのはどういう意図だったのか、あれはちょっともったいない。

というのが気になるのは自分が対象読者から見て年だからで、これだけのレベルの本が読めるのだからもう十分。まだまだ翻訳されて欲しい。